子どもが「テストの成績が良かったらご褒美をもらえる」約束を親戚としました。算数87点、国語52点だった場合、どちらの点数を先に報告させるべきだと思いますか?
この場合、算数の点数(成績が良い科目)を先に報告させた方が、ご褒美をもらえる可能性が高くなります。人は最初に聞いた情報の影響を受けやすいためです。この心理的傾向は初頭効果と呼ばれています。つまり、最初の情報(初頭)よりも後の情報には注意が散漫になる傾向があるのです。
たとえば、商品Aの紹介を受けたとします。
①商品Aはデザインが洗練されていて、品質が高い。
②商品Aは品質が高く、デザインが洗練されている。
①も②も同じことを説明しているのに、①は「デザインのA」、②は「品質のA」という印象を持ってしまうはずです。
また、子どもにとってネガティブなことを伝えなければならないときも「初頭効果」を意識すべきです。伝える順番は、ポジティブな情報→ネガティブな情報です。ネガティブな情報を先に伝えると、その後の情報を聞いてもらえなかったり、印象が薄くなる恐れがあるためです。たとえば子どもが楽しみにしていた旅行が中止になった場合、先に中止になったと伝えたら泣き崩れてしまって、あとからポジティブな情報を伝えても全く聞いてくれないというような状況は多くのパパ・ママが経験されたことがあるかと思います。
「伝える順番」を意識すれば、子育てが少し楽になるかもしれません。
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